バンコクの発展場に新しい波が来ている。ゲイオンセン。タイでは何年も前からオンセン(日本のスーパー銭湯的存在。必ずしも温泉なわけではない)がブームだが、近年はゲイ向けに特化したオンセンが続々とオープン、若い世代を中心に人気を博している。
ゲイオンセン誕生
皮切りとなったのは大御所ゲイサウナのChakran。2018年頃、建物の屋上に温水プールと木椅子に座って利用できる洗体場を設置し「IKUZE! Onsen」と名付けて話題となった。その後、Sauna Mania、Krubb Bangkok、BKPなど湯を張った浴槽を備えたゲイサウナは増えていき、ついにオンセンを施設のメインに据えたゲイオンセンが誕生した。
ゲイオンセンの特徴
ゲイオンセンの主な特徴としては以下が挙げられる。
- 大浴槽やスチームサウナといった温浴設備
- マッサージチェアなどを置いたリラクゼーションスペース
- 軽食・ドリンクを供するカフェ
- 休憩用と称した薄暗い個室
- 館内着は日本スタイルの浴衣または作務衣
- 当然ながら男性専用
一般向けのオンセンに引けを取らない充実した施設からは何とも健全な印象を受けるが、そこはゲイ向け。浴場にそれとなく死角があってハッテンしやすい造りになっていたり、館内には休憩用としてマットレスが敷かれた個室があったりと、発展場としての機能もちゃんと用意されている。
若い世代に人気
とかく「陰(淫)」のイメージが強いゲイサウナ。一方、ゲイオンセンは銭湯感覚で行くことができ「陽」とも言える。その敷居の低さからか、ゲイオンセンは圧倒的に若い世代に人気だ。実際にいくつかの施設に足を踏み入れてみたところ、客層の9割は20代〜30代だった。日本で浴場付きの発展場というと「○○会館」といった、どちらかというと年齢層の高いイメージがあるが、バンコクでは逆だ。ただし新しく誕生したジャンルゆえ、今のところは情報感度の高い若者たちが集まりだした段階で、今後、客層の平均年齢が上がっていく可能性は充分にある。ちなみに施設側は年齢制限は設けていない。
料金設定は高め
ゲイオンセンの入場料は曜日や時間帯にもよるが、350〜600バーツ(1,600〜2,750円)程度。近年、バンコクの既存のゲイサウナの入場料も軒並み値上がりしているが、さらに高め。
既存ゲイサウナとの住み分け
ガッツリやりたい、何本でも欲しい、俺はセックスマシーン、そういう人には従来のゲイサウナのほうが向いている。しかしゲイオンセンは、明るい場所で互いの裸体を確認したり、湯船やスチームサウナで駆け引きしたり、ときには衆目のなか乳繰り合ったり、とまた違ったハッテンの醍醐味を味わえる場所だ。温泉ついでにハッテン、ハッテンついでに温泉、それも堂々と。この新感覚、バンコクを訪れた際はぜひ体験してほしい。
バンコクのゲイオンセン一覧
Maxwell Onsen シーロムの徒歩圏内。時間帯によっては無料の食事も付く。 |
RYUU ONSEN オンセンエリアの照明は薄暗く、エロチックな雰囲気。 |
Kaikan Onsen ゲイオンセン唯一の露天風呂。ミルク風呂など種類も豊富。 |
Zen Onsen 木の温もりを感じさせる落ち着いた内装。本格的なダークゾーンあり。 |
Kino Sento Phahon Yothin 24 建物内に本格的なジムを併設(別料金)。翌朝まで営業。 |
Kino Sento Ekkamai 未訪問。 |
MACHIYA ONSEN 未訪問。 |